2010年10月アーカイブ

「歩く」ということ

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立つことができるからといって歩けるとは限りません。

立っているときは上半身の体重を左右の足で分散させて支えている。しかし、歩いているときは片側の足で上半身の体重を支えていることに加えて、あがっている方の足の重さものしかかります。単純計算では歩いているときは立っている時の2.5倍もの負荷が片足にかかっています。

歩くのには大腿四頭筋(太ももの筋肉)の踏ん張りが必要になります。そのため、大腿四頭筋の強化は歩行困難な方には大変必要なリハビリとなります。

その他、支えて踏ん張る方の筋肉ではなく、足(太もも)を挙げる場合の筋肉は腸腰筋が大切になります。腸腰筋は腸骨と腰椎からはじまり大腿骨に付着する筋肉です。おもな働きは股関節の屈曲です。腸腰筋が弱いと足が挙がらずにつまづいて転倒の原因となりますので要注意です。

 

近頃はバリアフリーという言葉も定着して、障害者や高齢者にとって生活しやすい環境づくりが心がけられている。段差などを少なくして車いすでもは入れるようなお店や入口に手すりをつけるお店など様々である(店側の責任問題などの面から行っているところもありますが・・・)。

このバリアフリーの考えはある程度以上の障害のある方には大変必要なもので、転倒の防止や事故防止に役立っています。しかし、障害の程度が低い方(単に筋力が弱っていて少し歩行困難な方)には逆効果となる場合もあります。

段差がなくなれば足を高く上げる必要もなくなり腸腰筋や大腿四頭筋も衰えます。高齢者に必要以上にエレベーターを勧めれば当然足腰も弱くなります。むやみに電車内で高齢者に座席を譲れば脚力は落ちる一方です。

リハビリは日常生活にあります。バリアフリーという言葉に甘えすぎるのも考えものです。便利になりすぎて楽で疲れないものを選択している健常者や若者にもこの考えは当てはまります。状況に応じた使い分けが必要になります。

お年寄りに電車内で席を譲ったときに、「有難いのですが、リハビリ中ですので・・・」と言われたことがありました。とても感動しました。

 

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